君と僕。僕と君。


君が僕と一緒に見た、最初の空

   燃え盛る炎は、君の全てを奪い

その炎に向かおうとする君を、僕はただ止める事しか出来なかった

   行かないでと言った君に、返せる言葉はなく

ただ、ここに帰ってこいと

   君を待っているから、必ず帰ってこいと

そう言って、君の手を握り締める事しか

   今の僕に、出来る事はなかった

太陽が傾き、空が真っ赤に染まる

   その赤は、大地をも一色に染め

まるで全てが飲み込まれるような、そんな錯覚さえ覚えた

   それは僕が君と一緒に見た、最後の空